
月の光のこと。
淡い地色に結晶が輝く姿は、
まるで澄み渡った夜空に月が輝いているような表情です。
ほんのりと淡い色合いの中で、
キラキラと結晶の華が咲いたように見える独特の結晶釉です。
炎によって作られた自然の表情は
結晶の出方がひとつひとつ違います。
同じモノは2つとありません。
人気の{ 月華シリーズ} を制作依頼している 「五雲窯」(ごうんがま)さんを訪ねました。
工房は京都の東山。
泉涌寺の参門から少し山合いに入りとても静かな所です。
社道を上がると自然がいっぱいな風光明媚な場所です。
大道から少し入るだけで、こんなステキな所に工房がありました。
本焼成(1250℃以上)の後、
冷却時に1150℃程で2〜3時間程保って除冷すると
結晶が出やすくなります。
結晶を大きく開かせるのは難しく、
大変高度な技術が必要となります。
結晶釉は亜鉛華の結晶生成によるものです。
結晶の元となる原料が大量に含まれた釉薬を
一定温度で保持することにより結晶が成長し
釉薬成分と焼成条件がうまく一致した時に、
大きくきれいな結晶が生まれます。
結晶釉は釉薬組成とともに
焼成温度、昇温速度、冷却過程など
適切にコントロールすることが最も難しいそうです。
螺鈿の様にも見え、また花の様にも見え、見る角度、
光線の具合によりその表情を変えます。
特に光が当たった時の美しさはため息が出るほどです。
窯変的なやきもののため、一つとして同じ物は出来ません。
好みもあると思いますが、細かい結晶、大きな結晶、
いずれも美しく、気に入っていただけると思います。
昭和初期、初代祖父「三太郎」が京都東山泉涌寺にて
「五雲窯」として作陶を始める。
二代目父「正範」は六代清水六兵衛に師事し、日展、
日本新工芸展を主な制作の場としました。
三代目「喜代範」は祖父、父の志を継ぎ、伝統ある京焼き・
清水焼の地にて陶芸家として励んでおります。
前田喜代範氏の監修制作品の銘
昭和32年 京都生れ
河合誓徳先生に師事
日展入選 日本新工芸展入選他
京都工芸美術作家協会会員
京都市東山泉涌寺の陶房にて作陶

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