アル・ケッチァーノ
奥田シェフと作家たちと、
たち吉のおいしい関係

アル・ケッチァーノ
奥田政行
アル・ケッチァーノ奥田シェフと作家たちと、たち吉のおいしい関係 アル・ケッチァーノ奥田シェフと作家たちと、たち吉のおいしい関係
photo:Tomoko Osada(料理王国323より)
本店の移転オープンに向け
新しい器選びを「たち吉」に依頼した
「アル・ケッチァーノ」の奥田シェフ。
「故郷で本店を構えたのが第1ステージだとしたら、
全国に支店やプロデュース店を作り山形の食材の
生産者を支えるシステムを築いたのが第2ステージ。
今回の新しい店は、僕の料理人としての第3ステージ。
料理もこれまでとは変える。
ということは、器も変わるのは当然」
photo:Tomoko Osada(料理王国323より)

器は料理を引き立てる
魔力がある。
いい器をたくさんの
作家から選びたい

器の表情を見て瞬時に食材の構成と調理法を発想する奥田シェフ。塩使いやパスタの茹で方など 料理を細分化する独自の思想で知られる奥田シェフだが、盛り付けにも共通していた。「色の多い皿には、料理の色も多く(または料理のみ単色で)」「皿と料理を同系色でそろえる」「和皿に使う色は 3色まで」など、料理と器に共通項を見出して、相乗効果を狙う。

奥田シェフは「色には魔力がある」と考えている。今回のテストでもたくさんの色に挑み、「皿の力が 強すぎかなと懸念したものもあったけど、実際は使いやすかったです」と手応えを感じた様子。さらに、新しい店で始まる料理にも意気込みを語った。
「次の店では、野生的な盛り付けにしたいんです。野菜が自然にあるままのようで、生き物がその瞬間まで生きていたような」。それをサポートしていくのが「たち吉」のシンプルでいて存在感のある器ということだ。
たち吉の「器サブスクリプションサービス」を選んだ理由も、いつものユーモアを交えたたとえ話で説明をしてくれた。
「器選びって一人の作家で揃えようとしても限界がある。ミュージシャンのアルバムと同じで、本当にいい曲はその中の1〜2曲だったり(笑)。だったらたくさんのアルバムを並べて、その中から自分の好きなものを少しずつ選んでいけばいい。僕の場合は、いろんな色が選べたのは良かったですね」 食材の作り手をはじめ、日本の料理と関わる各業界の底上げを念頭に行動する奥田シェフ。器の作り手を支えてきた「たち吉」とのコラボレーションは、ぴったりの選択である。料理人人生の第3の幕開けを、新しい店と新しい器と共に歩み始める奥田シェフに幸あれ!

photo:Tomoko Osada(料理王国323より)
photo:Tomoko Osada(料理王国323より)
photo:Tomoko Osada(料理王国323より)
photo:Tomoko Osada(料理王国323より)

鯛と水と満月の塩
「マーブル中皿」径22.5cm・高さ3.5cm*
器に施されたマーブル模様を水面に、バジルオイルを月に見立てた奥田シェフのセンスが光るひと皿に。鯛を水煮し、身と身から出る出汁だけを塩のみで味わう素材勝負のこの料理は店の定番人気メニュー。

photo:Tomoko Osada(料理王国323より)

おかひじきのジェノヴェーゼ
「「白翠結晶 三方鉢」径15cm・高さ6.5cm*
和食器の向付にパスタ!常識破りの奥田シェフの器使い が楽しめるひと皿に。バジルペーストで和えたパスタ、おかひじきと器が織りなす緑の濃淡のグラデーションが目にもご馳走。

photo:Tomoko Osada(料理王国323より)

パクチーと鹿
「吹墨掛け分け 大皿」径27.5cm・高さ2cm
アル・ケッチァーノのスペシャリテの一つ、鹿肉。鹿肉のうま味を引き出すのは丸焼きにしてより香味を増したパクチーの根。料理と器の色のトーンを合わ せるのは奥田シェフの盛り付けテクニックの一つ。

photo:Tomoko Osada(料理王国323より)

Masayuki Okuda

奥田政行
1969年
山形県鶴岡市生まれ。
東京でイタリア料理、フランス料理などの修業を経て帰郷。
2000年
山形県鶴岡市に地産地消イタリア料理店「アル・ケッチァーノ」を開業。
現在は直営店8店のほ か、全国で12店舗のプロデュースを手掛ける。
2022年
7月7日、鶴岡本店を新築移転オープン。

Al che-cciano本店

山形県鶴岡市遠賀原字稲荷43
TEL
営業時間
11:30~15:30(13:30LO)18:00~22:00(20:00LO)月休